【南部アフリカ④】ポルトガル語圏&旧社会主義国家 モザンビークへ(ネルスプリット)
飛行機が飛び立つ轟音で目覚めました。時計を見ると早朝5時半。
書き忘れていましたが、僕が泊まっているホステルはヨハネスブルグの空港の近くです。街中の安宿ではリスクが何倍にもなりますし、そもそも悪名高いヨハネスブルグを観光せずに、次の目的地へ急ぐ旅行者が非常に多いのでしょう。
一人で朝食を済ませ、ネルスプリット(Nelspruit)行きのバスが出る空港へ送ってもらいました。そう、スワジランド行きが現実的に無理になってしまったので、急きょ決定した目的地です。
トヨタ・ハイエースくらいのバンに乗り込むと、僕以外の乗客は全員白人でした。
黒人に囲まれていた昨日から一転、白人に囲まれたまま車は東へ走ります。
ヨハネスブルグを出れば、景色はもうずっと草原や山。まるで北海道やカリフォルニアに来ているようです。何気なくハイウェイを走る車の運転手を見ていたら、だいたい10人に7人の割合で白人でした。
4時間後、ネルスプリットに到着。ここまで来るとモザンビークの国境までは60km程度です。
当初、僕はこの町を首都マプトへ行く中継地程度にしか考えていませんでした。でも異国の地方都市は観光客が少なくオモシロイもの。せっかくなので街歩きを楽しむことにしました。
ちなみにこの町にはワールドカップに向けてスタジアムが建設され、翌年は多いに盛り上がったようです。
さて、バス停を降りて地図を片手にユースホステルを探しますが、大きなバックパックを背負っているし、ジロジロ見られます。その上道を間違えて来た道を戻ったりしていたので「変なやつらにマークされまいか」と焦り始めました。
どうにか目的地の安宿に着き、今夜の寝床を確保します。
早速、明日のモザンビーク・マプト(Maputo)行きのバスチケットを買いに中心部へ繰り出そうとすると、同室の無愛想なインド系のおじさんが「涼しくなる16時頃なら俺も一緒に行くぞ」と言うので、「それなら」と待ちます。
猫がベッドに来たので戯れていたら、鼻水が止まらなくなりました。
15時半、まだまだ暑いですが出発。インドおじさんは一言も言葉を発しません。僕はただ後ろをついていくだけ。。
20分後、町中に到着し僕はGreyhound(!)社のバスを予約しました。
ここでおじさんを見失うも、「まぁいいか」と単独行動開始。スーパーで夕飯を買い、ゆっくり歩きながらホテルへ戻っていたら、今回初めての「チャン・チュン・チョン」口撃。「そんなことを言うのは誰だ!」と当然チラ見しますが、相手にしません。無視。
来た道を素直に戻らずにズンズン進んだら道が分からなくなりました。
リスクを考え引き返すことに。
インドおじさんは先に帰っていました。
庭で買ってきた夕飯を平和に食べていると、ホステルの犬が寄ってきました。
この犬、さっきまではビクビクしていたのに。
「わかりやすいやつだ」と笑ってしまいましたが、一緒に夕飯を食べました。
今夜はマスクをして寝ます。
明日は国境を越えてモザンビーク入りを目指します。
⑤へつづく。
【地図】