読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ゴマ鉄丼

ロサンゼルスから1年半ぶりに帰国した33歳男のブログです。趣味は一人旅で、思い入れが強いのはロサンゼルスとアフリカ。初心者ブロガーですが、観光地ではないディープでブラックなロサンゼルスや、これまでの旅の思い出を振り返ったりしていきます。みなさんの旅のヒントになれば本望です。

【西アフリカ⑭】ピリピリした車内 ナイジェリアの洗礼を浴びる(→ラゴス)

f:id:k2thaei:20161227180627j:plain

雨に打たれたのと国境での緊張から疲弊している僕に、更なるストレスが襲い掛かります。

 

ナイジェリア入国からそばにい(てくれ)る男はタクシードライバーでした。

僕が前日に予約したホテル・Golden Tulip Festec Lagosまでの料金を聞けばN6000と言います。「4000円か…」と僕が驚いているとなぜか怒り始めました。

 

ウザいけどここは冷静になり、USDの両替をしたいというと「Change!」と偉そうです。

僕のUSD100がわずかN12000になりました。USD80くらいでしょうか。場所が場所なだけに非常に悪いレートです。

さらにベナン側からいたオカダマンがN2500も要求してきました。

…ふざけているが仕方がないです。

 

しかしこのドライバーはとても怒りっぽいのです。

なんとか出発するも、いきなり噂のチェックポイント。このカラシニコフのような銃を装備したナイジェリア警察による「チェック」を受け、N500取られました。

僕がふくれていると、「俺が受け取るんじゃない。オフィサーだ!」ときました。

とことん気に食わない男です。

 

少し進んだところで再びのチェックポイント。しかし今度はセーフ。一度車を停めてドライバーがトランクを開けていました。

僕は外国人であり目立つのでマズいかと思っていましたが、結局この後チェックされることはありませんでした。

「停められるのは小さい車だけだ。ベナンからの密輸品を調べるのさ」とドライバー。

「見つからったら逮捕?」と僕。

「賄賂をたっぷり持たせるのさ」

 

「で、この道はやばい。俺は夜に絶対に走らない」

「…ポリスを無視したらどうなるの?」

「アレ(カラシニコフ)で撃ってくるのさ」

 

なんなんだこの国は。窓の外に見えるナイジェリア人一人ひとりが怖い人に見えてしまいました。このドライバーもポリスのチェックポイントに辟易しているようでしたが。

 

しばらくすると町に入りました。ナイジェリアに人が多いのは本当のよう。マーケットの店はぼろいけど、人が多くて活気があります。

僕はサッカーや出身地の話でなんとか雰囲気を和ませようと努めました。

f:id:k2thaei:20161227180649j:plain

いよいよラゴスに入ります。「シートベルトをしろ」と言うので従います。

後で分かったことですが、黄色いポンチョを着ている人たちがチェックをしているよう。「彼らかい?」と指を差したら「指を差すな!」と怒られました。

 

「ガソリンを入れる」と言うので「値段は安いのか」と訊こうとしたら「N3000よこせ」ときました。

この男は本当になんなんだ。「無理だよ。頼むよ」と言うとN2000になりました。

それでもムカついてバシッと渡すと「何だその渡し方は」と逆ギレされました。

 

ああもう本当に嫌だ。今日泊まるホテルは1泊の予定でしたが、連泊しようと決意しました。この時、僕はなぜか「命あっての物種だよな」と思っていました。

f:id:k2thaei:20161227180704j:plain

さっきまで降り続いた雨のせいで道路には大きな水たまりが。凸凹もあり、車は急にハンドルをきるので危ないのです。

クラクションがけたたましく鳴りひびき、レーンは無くそしてみんな自己中に運転。

前のドライバーが窓から手を出して「入れてくれ」とサインを出しても車を詰める輩たち。このへんは日本人も変わらないかもしれませんが…

 

でも渋滞は前の車のせいではないのにクラクションを鳴らしてどうするんでしょう。

 

窓の外には道路の脇を歩く男。山羊の両足を肩に担いでいます。山羊はぐったりとしていました。その男は前を歩く山羊の尻を蹴飛ばしていました。

「こんなところに置いていかれたら本当に身ぐるみはがされそうだ」と思いました。

 

ラゴスの「Go-Slow」にハマり時計はすでに正午。それでもどうにかホテルの駐車場に到着しました。もっと金を要求されると思いましたが、事前にポケットに用意しておいたN6000(N500×12枚)をあえて丸めて渡しました。

男が数えているうちに後部座席のバックパックをサッと取り出しました。

 

僕は降りる前に後ろの席のドアをガチャリと開けていました。

これはプラン通り。僕が外に出た瞬間に車を出される可能性もこの男なら十分に考えられたのです。

お礼は言わず、僕は冷たいアイコンタクトを取ってそそくさとホテルに入っていきました。

ああ、早くお風呂に入りたい。

 

⑮へつづく。

 

【地図】